F1世界選手権 第4戦 サン・マリノGP アウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ サーキット

  1. Race Review

快晴の空の下、スタンドはティフォシで埋め尽くされ、皇帝ミハエルを後押しするかのようだった。フォーメーションラップ時、バトンのマシンが遅れたものの、隊列に問題なくフォーメーションラップを終え各グリッドに。シグナルと同時に全22台がスタートを切る。注目されたアロンソだが、コース幅の狭いイモラでは前の2台にブロックされ順位を上げることが出来ず4番手を追走する。ライコネンも行き場を失い2つ順位を落としてしまった。一方トップもミハエルは好スタートを決めた。ビルヌーブ・ヘアピンで井出とアルバース接触アルバースがクラッシュしセーフティカーが導入されたが、リスタート後も順位に変動は見られず、抜きにくいイモラ特有のレースが展開された。15週目にバリチェロのピットストップを皮切りに、バトンやマッサなどの上位陣がピットイン。ミハエルが20週目にピットイン。暫定トップに立ったアロンソがファステストでギャップを縮めにかかるが、ピットアウト後もミハエルの後ろ。しかし、第2スティントで、ミハエルのタイムがあがらず、10秒ほどあったマージンは瞬く間に縮まり、35週を経過するころには、テール・トゥ・ノーズ。ここで勝負に出たのはルノー。この状態を打開するため、41周目にアロンソが2度目のピットストップ。しかしアウトラップが思ったほど伸びず、1週後にピットストップに入ったミハエルを交わすことが出来ず、勝負はコース上での戦いを残すのみとなった。見る者全てが固唾を呑んで見守る中、残り10週を切り、全体的にペースの伸びない中、トップ2台のマシンのタイヤもかなり厳しい様子で、アロンソのコーナーリングが乱れはじめた。残り3週、ストレートで伸びるフェラーリを捕らえきれないアロンソがたった数センチ、コーナーのエントリーラインが乱れた為、まさかのコースオフ。後ろに余裕が出来たミハエルは、タイムを25秒台に戻し昨年のアメリカGP以来の勝利。そして今宮純師匠、川井一仁大先生は偉大です。

  1. Ferrari

まずは、なんと言ってもピットの素晴らしい作業でしょう。勝つためにはここでピットストップしなければ!というタイミングでキッチリ完璧な作業を行えるのはやはりフェラーリだなと。フェラーリと言えば、ピットストップで数々の逆転劇を演出してきたチームですから、気合も入ってたでしょう。

  1. Honda

あのチームはホントにピットワークが下手ですね。ロリポップは何を見てたんでしょうか?まぁ、バトンもバックミラーを見るべきなんですけど、あのミスはひどすぎます。優勝を狙うチームには有るまじき行為。

  1. McLaren

今回はイマイチ、パッとしなかったですね。モントーヤは今季初の表彰台ゲットでいい感じですが、キミはスタート直後に後手を踏んだことが最後まで響き、5位。でも、これでコンストラクターズポイントを1点分縮めました。

  1. Renault

今回はチャンピオンチームらしからぬ、作戦ミスが目立ちました。「たら・れば」にはなりますが、ミハエルよりも先に2回目を止める必要はなかったでしょう。5週分ほど、長めのスティントになるはずだったのですから、辛抱しておけば勝てたレースでしょう。、あアロンソのインタビューにあった、「イモラじゃなきゃ勝てた」という発言ですが、そこはイモラなんだから、そういう発言はおかしいでしょ?と言いたくなる内容。

  1. 全体を通して

レース終盤はどのマシンもタイムが伸びず、26秒台以降のタイムで、ウェバーあたりが25秒台を刻んでいましたので、トップ2台がバックマーカーを引き離せなかったのは不思議はありませんね。フラビオが、ミハエルに華を持たせたというようにも誰かが言ってましたが、フラビオを良く知っている私から見えれば、それはマズないでしょう。で、最後ですが、井出とアルバース接触事故は調査にはなったようですが、何もないでしょう。井出にグリッド降格を課しても、最初から最後尾が確定的ですし、罰金になるほどのアクシデントではない。何しろ、井出が乗っていたラインにアルバースが横から入ってきて、縁石に引っかかったトコで接触ですから、単なるレースアクシデントとして処理されるでしょう。

  1. 取材で判明した事

ホンダはヒューマンエラーも目立ったが、給油機などのメカニカルなトラブルもあった模様