F1GP 第3戦 オーストラリアGP アルバートパーク・サーキット

今週は南半球、秋のメルボルンに降り立って参りました。涼しかった〜
まさにサバイバルレースでしたね。過去数年連続でオーストラリアではセーフティカーが導入されてきたが、今年は4回という多さ。波乱の連続となった。では、レースReviewです。
 レース序盤はまず、フォーメーションラップモントーヤがスピンを喫し、グリッド上ではセカンドローに陣取ったジャンカルロ・フィジケラもアクシデントを訴え、エクストラ・フォーメーションラップに持ち込まれた。これにより、58周回のレースは1周減って、57周で争われることとなった。フィジケラはピットレーンスタートとなった。モントーヤは通常グリッドに戻りスタートを切った。これは、エキストラフォーメーションラップを決断させた理由はフィジケラであるという判断だったからであると推測される。
 バトンとアロンソのトップ争いが注目されたスタートでは、サイド・バイ・サイドのバトルの末、バトンに軍配が上がる。後続ではトゥルーリ、マッサ、ロズベルグといった面々が相次ぐ接触で、リタイア。2周目にして早くもセーフティカーが導入された。
 3周目のレース再開直後、アロンソが一気にバトンを交わしてトップへ。後方ではクリエンが単独クラッシュを喫し、再びセーフティカー。順位はアロンソ、バトン、ライコネンモントーヤ、ウェバー、ラルフ、ハイドフェルド、ミハエルというトップ8。
 2度目のレース再開では、今度はライコネンがバトンをパス。18周目になると、1回目のピットストップが相次ぎ、19周目に給油作業を済ませたバトンがアウトラップで、すぐさま後ろのモントーヤに抜かれてしまう。ポールスタートのバトンは、8番手までポジションダウン。21周目、トヨタのラルフが審議の対象となる。その結果、ラルフはピットレーンのスピード違反により、ピットスルーペナルティを科せられた。
 そんな中、序盤はペースの上がらなかったフェラーリシューマッハがタイヤ交換後、ペースアップ。10番手スタートから6番手まで順位を上げたが、33周目、最終コーナーの立ち上がりで突然バランスを崩して、クラッシュ!どうやら、バトンのマシンのタービュランスに巻き込まれフロントのダウンフォースが失われたようだ。これで三度、セーフティカーの出番となった。この間に各ドライバー、2度目のピット作業を済ませた。
3度目のセーフティカーは37周目に解除。直後にリウッツィがクラッシュ、コースに砂やパーツをまき散らし、4度目のセーフティカーが登場。そして40周目、いよいよ最後の戦いが幕を開けると、トップのアロンソが背後のライコネンをぐんぐん突き放し、単独走行でチェッカー。今季2勝目、通算10勝目を挙げ、大波乱のオーストラリアGPを制した。2位はライコネン、3位にはトヨタのラルフが大健闘。初優勝が期待されたバトンだが、ポールスタートを生かせず、終盤にはフィジケラと激しい5位争いを展開したものの、ファイナルラップのフィニッシュ寸前にエンジンが悲鳴を上げた。バトンはマシンのリアから火を噴きながら、コントロールラインの手前でストップ。この措置により、次戦サン-マリノGPでのエンジン交換ペナルティを免れている。完走扱いの10位フィニッシュとなった。

尚、レース終了後、クルサードとスピードを呼んだヒアリングが開かれ、スピードに、イエローフラッグ無視として、ペナルティ25秒加算9位となり、クルサードが8位入賞となった。また、佐藤琢磨もブルーフラッグ無視として懲戒処分が下った。

  1. ルノー

フィジケラのマシンにアンチストールシステムの不具合があった上にテレメトリーも全く働かなかったらしい。アロンソはスタートで勝負を決めた感があり、チャンピオンに相応しいドライブだった。

  1. マクラーレン

ライコネンはバトンをパスした時に発生したフラットスポットの影響でフロントウイングにトラブルが発生しアロンソとの差を詰めることが出来なかったが、マシンの信頼性については今のところ問題はなさそう。モントーヤはエンジンのセーフティ装置が誤作動し惜しくもリタイヤとなったが、勝負の出来るレースを見せてくれているので、次も楽しみなレースになりそう。

  1. フェラーリ

赤い軍団にとっては最悪な1日だったと思う。心機一転フェラーリのホームGPで頑張って欲しい。

  1. Hondaレーシング

タイヤとマシンがまだ合っていない印象。スタート直後が悪すぎるので、このままでは優勝争いには1歩2歩足りないだろう。